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海上自衛隊が引き継ぐ海軍の良き伝統、教え

海自幹部候補生学校

 

5インチ◆◇◆◇五分前の精神◇◆◇◆SM-1

 

 

 

一般社会においても「時間厳守」という意味で「五分前の精神」という言葉がつかわれるが、海上自衛隊においても、集合、訓練、作戦の開始等の五分前にはあらゆる準備を整えて定時には100%の力が発揮できる態勢とする精神が定着している。

 

<そもそも五分前の精神ができた理由とは>

 

古くは海軍だけで五分前は使われていたと言う。例えば「総員起し五分前」「課業始め五分前」「巡検五分前」「訓練開始五分前」等である。何故海軍だけで使われていたのかというと、幕末の坂本龍馬でお馴染みの海軍操練所から明治の初期に日本海軍が誕生した。

 

当時の海軍軍艦の艦内には現在のような電話、無線、拡声器などの通信機器はなく、必要な命令、指示は伝令の口頭伝達で行われた。

 

艦の出港に際して乗組員総員を配置につけるための号令「出港用意」は艦内全般に徹底が必要であり、艦長付きの伝令が艦内を回り口頭で伝えた。

 

当時、伝令が艦内を一巡するのに約五分を要したことから、重要な作業、行事の五分前を予告するようになったと言われている。

 

また、五分前という時間は、作業の準備を行うのに適当な時間であることから「五分前の精神」が艦内号令詞として定着したと言われている。

 

<五分前の精神の意義>

 

● 周到な事前の準備が必要

 

重要作業や行事の五分前には、開始に必要な諸準備を完璧に整えて待機していなければならない。この準備は、作業に必要な物だけでなく、作業に関わる人の心の準備まで含む。すなわち作業が大きくなればなるほどその準備を万全に行っておく必要がある。

 

● 臨機応変の即応態勢が作れる

 

五分前の精神とは、常に有事即応の態勢であれ、ということにも通じる。千変万化の海上における海軍作戦は、状況が容易に変化するため、あらゆる腹案、代案を保有しておかなければならず、このために作戦方針、行動方針を適時に変更しなければならないことが容易に生じる。

 

この場合に新たな方針、行動に対して全力を集中するためには、臨機応変の即応態勢の構築が不可欠であり、五分前の精神が重要となる。

 

<五分前の精神の効果>

@  十分な事前準備(研究)を行う習慣がつく。

 

A  自分の立場、使命を認識できる。

 

B  チームワークの結束、強化を図れる。

 

C  作業が一斉にスタートでき、チームの総合力を発揮できる。

 

 

 

 

 

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